私がこの度転職を考えた理由の1つは、「派遣」というものの実態を社会人になってから知ったことにあります。
大学時代、いろいろな分野の知識/経験を得る方法としてアウトソーシング専門企業への入社も考えたことのある私ですが、その選択を行わずいまの会社に入ったことはそういった意味でも幸運だったような気はします。

もともと「派遣業」は医者や通訳などの専門技術を持った人物を一時的に雇う事が出来るように考えられたシステムです。しかし、それは正社員という荷物を軽くするための手段として適用範囲はどんどん広がりました。
一般的に会社における人件費は正社員だけを考えれば固定費となりますが、流行や景気の動向など開発規模を変化させるファクターは多く、これらにフレキシブルに対応するには人材もまた流動的であることが求められたというわけです。

実際、大手企業の多くはかなりの割合で派遣社員を使っており、それは専門的な作業でない雑務も含めてかなりの範囲をカバーしています。派遣社員は「客先の指示の下で働く」という定義になっていますから、その内容が契約時の話とは違ったとしても法律の範疇であれば問題はありません。これに対して派遣された社員が所属する組織を通じて是正を申し入れることが出来ればまともですが、売り上げが立つ以上は「我慢してくれ」という話になることは往々にして考えられます。

今私の働く会社でも派遣をしており、請負型勤務の私から見て感じることが多少あります。
一般的な「派遣」の問題点とは多少異なった問題点が混じっています。

  • 「ある特定の仕事に対して人材が欲しい」という事では無く「とりあえず来て欲しい」的な状況が多く、派遣された先でどんな仕事をするのかは契約上でも不明確な場合が多い。そのため、その仕事が終わってもいつまでも派遣されたままであることが多い
  • 本来の「派遣」の定義では「持っている技術を使う場所」であるはずが、「派遣先は技術を磨ける場所だ」と派遣元も勘違いしている
  • 派遣斡旋ではなく社員として人材を抱える派遣会社は仕事を選り好みさせて暇を作っている余裕など無く、片っ端から派遣する可能性がある
  • 新卒の社員を平然と派遣する会社、平然と受け入れる会社はごろごろしている
  • 時間単価で売り上げが立つ契約の場合、残業すればするほど派遣元としても儲けが出る。派遣された社員も残業代が出るため、効率を考えた働き方をする必要が何もない
  • 派遣を使うことに味を占めた企業では、人材の空洞化がさらに加速する
  • 愛社精神の喪失。「生みの親」か「育ての親」か的問題の発生
  • 派遣受入期間(最長3年)が何の役にも立っておらず、その後の雇用契約も行われ無い現状
  • 派遣される人間の「働く者としての未来図」の喪失

適当に挙げたので意味不明かも知れませんが、きりがないです。
上記の事柄に対して「時代がそうなっているから仕方がない」「競争力維持のためには必要だ」などというのであればそれは結構です。それを認識し理解した人間が納得の上で雇用されるのであれば文句はありません。しかし、社会を知らない新卒者が簡単に派遣され、それが働くということなんだと思いこむ。そんな事が許されて良いとは思いません。

あー寝よう・・・。

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